過去生のリーディングは「癒し」?
前世に興味を持って30年。未だに本当に存在するのか懐疑的。それでいて、実際に前世があるような感覚もあり。ブライアン・ワイス医師の本やエドガー・ケイシーの本を読み返すたびに、いつかは自分の過去生とやらを見てみたいものだと思っていました。リーディングと呼ばれる過去生を見ることの出来る人の話を聞いてみたい!
けれど、この世界、金儲けの「まやかし」も多く、現実には受けることはないだろうというのが自分の長年の考えでした。
それが覆りました。
きっかけは、仕事で出会った仲間です。Tさん。彼は尺調整管理人が若い頃からテレビやラジオなどで見ていた人で、あこがれの人でした。それがなんと、同じ仕事場で同僚として働くことになり、しかも、親しく話すうちに、どうやら、スピリチュアルな力を持っている人だと気づきました。その彼がある日、
「尺調整さん、私、先日Iさんとおっしゃる方の前世リーディングを受けてきたんですよ…」
彼のお知り合いの方の勧めもあり受けてきたそうです。で、実際にリーディングを受けてみると、誰も知らないはずの彼の子供時代の事を話すだけでなく、彼自身が日頃強く惹かれることにも言及。それが前世によるものだと…。
「本当にびっくりしました。深く納得できました。尺調整さんも如何ですか?」
信頼している彼から勧められたのですから、もう、即答。「受けます!くわしく連絡先を教えて下さい」「わかりました。で、彼に余計な知識を入れないためにも、僕は彼に何も言いませんから…。」
ということで、行ってきたのです。
ところで、ちょっと下世話な話ですが、一番気になるのって、実は料金じゃないですか。だって、何万円もの法外なお金を取る霊能力者と自称する人たちも沢山いる世界です。ところが、その方は8000円。一日に最高で4名見ていらっしゃるそうで、それなりの収入にはなるでしょうが、場所の維持費や、いろいろと考えると妥当な線かな…俗世にまみれた尺調整人はそういうことまで考えてしまいます。(笑)
さらに、テレビなんかで「自称」霊能者が話しているのを見ていると、前世というとやたらと、貴族だったり、歴史上の有名人だったり…そんなのあるわけないですよねぇ。で、ネットでこの方を検索してみると、実際にリーディングを受けた人の話がヒットしました。「19世紀のイギリスでは貧乏な配管工だった」などなど、いたって、普通の人間が語られているようです。うん、これなら安心。(ちなみにとてもユニークな方の楽しいブログでした。ぜひ、みなさんも探してみて下さい!)
で、電話をかけて予約をしました。電話の対応はとても丁寧な方。
そして、当日、朝、時間ぴったりに指定されたマンションに行くと…、入り口に出てきたのは髪を派手な色に染めて、やせぎすの「今時の」若者。渋谷辺りにいそうな感じです。一瞬、オジサンである尺調整管理人はひるんでしまいます。
ところがその彼の口から飛び出してくる言葉は…いや、ギャップにびっくりです。非常に博識。これは、立派な知識人です。(後で友人に聞きましたが、Iさん、実はアカデミックなバックグラウンドの豊かな方でした)
やがて、リーディングが始まります。眼を閉じて、なにやら、手元に引き寄せる仕草。
その間、自分としては、すべてをさらけ出して見てもらおうと、リラックスしてみます。
10分ほどした頃、突然、静かに話し始めます。「では、お話ししますね」
そこから1時間ちょっと。尺調整管理人は鳥肌が立ちっぱなしでした。
過去生の説明だけかと思ったら、今自分が悩んでいる事、子供の頃からずっと疑問だった人生最大のテーマ、そして、現在の人間関係。尺調整管理人は一言も発しないのに、まさに、Iさんに尋ねたかったことを順に話して下さるのです。
どうして???心を読んだ???
後で彼が語ってくれましたが、前世のリーディングというのは、実は、彼にとっては対面している相手の回りに何人かの人間が見えるそうで、それがその人の過去生なのだとか。そして、彼らが語りかけてくれるのではなく、その回りに言葉が、まるで掲示板に書かれたようにいくつも現れるのだそうです。それを自分で、取りに行き、読んで、言葉として出す。それがリーディングなのだそうです。
そうなると、もしかしたら、これは過去生リーディングではなく、一種の読心術のようなものかもしれません。実際、尺調整管理人が過去生で生きた場所を数カ所、教えてもらいましたが、自分にとってはあまり興味のない場所でした。
しかし、そこで話された過去の仕事のいくつか、これは実は、子供の頃から、強く惹かれた仕事なのです。また、スピリチュアルな能力の高い友人にも「あなたの過去の職業はこれだったと思います」と同じ仕事を以前指摘されています。
でも、なによりも一番大きかったこと。それは、Iさんが教えてくださった今回の自分の人生の目的が、まさに自分の目指していたものと一緒だった点。これに一番驚きましたし、「そのために、あなたは今生では犠牲にしなければならないものがいくつもあり、それにツライ思いを何度も味わったはずです」という言葉には涙が出そうになりました。いや、実際はもっとはっきりと具体的に話されたのです。さしさわりがあるので、ここには書けませんが。「あなたはどんな分野でも、いいところまで行きながら、それ以上には進めません。そこで突然ストップ。それは、その目的を果たすためなのです。」
本当です。子供の頃から、いくつかの分野で突然、力をつけ、周りから注目され、抜擢されるのですが、肝心の時に必ず障害が現れて、その道をあきらめざるを得ないという不思議な巡り合わせの人生を送ってきました。いつも期待してくれた回りに迷惑をかけ、自分としても「神様のイジワル!」状態で、ショックで落ち込んだモノです。そっか、そういうことなら納得できるぞ。
さらに、現在頭を痛めている仕事の人間関係についても「現在、あなたはある人にとても嫌われて、悩んでいますね」という一言に始まり、的確なアドバイスを。そう、ある特定の人物から強く、負のプレッシャーを受けていたのです。そして、そのアドバイスも「多分、こうした方がいいのだろうなぁ」と自分で思いかけていた事と一致しました。
また、「あなたは絶対こうありたいとか、こうしたいと強く思うと、それは叶いません。ところが、あきらめた瞬間に叶うんです。オマケのように思ったらいいのです。それが、さきほど触れた、あなたの今生での人生の目的に合致するということ、わかりますよね」というアドバイスにも仰天です。そうなんです。尺調整管理人、不思議なことにその通りの人生を送ってきました。例えば、今の仕事。憧れていたにもかかわらず、なかなかその道は多難。以前、このブログで触れましたが、10年以上かけて目指した末、就職試験に失敗。その後、色々と頑張ってみたのですが、ついにあきらめました。回りに放棄宣言をした数ヶ月後、突然その仕事のオファーを得て就きました。妻もそうです。長年思っていた条件(以前書いたのはこの条件のことではありません)に見合った女性。探していてもなかなか得られませんでした。ある時、あきらめ、これからは一人で生きていこうと思ったのです。日記に書きました。「もう、こんな苦しい体験は十分。これからは一人で生きていくことに決めた!」その数ヶ月後、運命的に惹かれる女性と出会い、あっという間に結婚。そして彼女が自分のあきらめた理想像とあまりに一致しているのでびっくりしました。そんなことが色々あったものですから、Iさんのアドバイスには深く納得です。
すべてのリーディングが終わったとき、心の中に涼しい風が吹き抜けました。全身がリラックスするのを覚えました。
そう、このままでいい。今まで心の底でなんとなく「この道でいいよ。あせらなくていいんだよ」と静かに聞こえてきた言葉、その通りだったんです。それを打ち消すかのように心の表面にいつも現れる黒い雲、大声でいつも訴えます「このままじゃ自分はダメだ!」。でも、その焦り、実は意味のないことでした。
今、自分があるのは故あることなのでしょう。だから、自分を責めないで、前向きに、そして、気分を楽にして、生きていこう。そして、自分の心の深いところでささやかれる事を無理なく実践していく。その結果、人生で何かを学んでいくのでしょう。そう心の底から思えました。
リーディングが終わり、帰りの電車の中、しみじみと思いました。過去生のリーディングって、実は最大の「癒し」かもしれない。セラピーなのだと。どんなに精神科や有能な心理カウンセラーの元に通って、高いお金を払って、何度も話を聞いてもらっても、ここまでスッキリとすることはないかもしれません。Iさんの過去生リーディングは尺調整管理人にとって、今までで最大の「癒し」でした。
教えてくれた友人、Tさんにも本当に感謝です。